湖南省文物考古研究院　株洲博物館　醴陵窯管理所　編著 中国書籍 256p(フルカラー)　301の図版 《楓林の磁印　醴陵窯・唐家坳窯跡出土の精粋なる陶磁器》 唐家坳窯跡は、中国湖南省醴陵市楓林鎮唐家坳村に位置し、第三次全国文化財調査の際に発見された。2010年、浏醴高速道路の建設に伴い、湖南省文物考古研究所（現・湖南省文物考古研究院）、株洲市文物局、株洲市博物館、醴陵市文物局が共同で、この窯跡の救済発掘調査を実施した。これは醴陵窯に対する初めての科学的な考古発掘であり、宋・元時代の青白釉陶磁器を焼成した窯炉群が明らかになった。 特に石橋区では、上下に重なり合う六基の龍窯が発見され、大量の精巧な青白釉磁器が出土した。その中でも鼎式炉（かなえ型の炉）、牧童砚滴（牛飼いを象った硯の水滴）、人物塑像といった器形は、湖南地域の青白釉陶磁器窯場では初めて確認されたものである。これらの発見は、当時の陶磁器生産の繁栄ぶりを再現する貴重な資料となっている。 本図録は、唐家坳窯跡の考古発掘で出土した陶磁器の逸品を集中的に紹介している。